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「他社成功事例」を出すことに意味はない。そこから学ぶノウハウにこそ意味がある

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「“他社成功事例”はありませんか?」

採用が難しい昨今だからか、最近営業さんからこんな相談をよくいただきます。これは求人広告の世界だけじゃないでしょうね。

でも、ちょっとモヤモヤすることがあって。

それは、「この企業様でうまくいったよ〜。ポイントはね…」と内容を伝えようとすると「あ、ありがとうございます!これで大丈夫です!」と企業名と該当原稿だけ聞いて帰っていく方たちの多さ。

それって、本当に大丈夫ですかね?

自分で考えようとしない営業・採用担当ほど成功事例を最優先で欲しがる

営業からすれば、「同じ職種を募集している◯◯会社様でも採用成功しましたよ!」と提案すれば、自社求人広告の効果の高さをお客様に簡単に伝えられると思うのでしょう。

採用担当からすれば、「他でも成功事例があるなら、安心して稟議を上げられる」と上司への説得材料として使いたくなるのでしょう。

でも、「似たような他の会社が成功したからといって、別の会社も成功するとは限らない」ということは明白です。

そこを差し置いて根拠なく成功事例を受け入れることは浅はかであり、まさに自分の考えのなさをそれっぽい事例で埋めているだけです。

大事なことは事例を分析して、ノウハウ(成功要因)を知ること

ここをやらない営業・採用担当者が非常に多いです。

成功事例を知ること自体はすごくいいことだと思うのですが、成功したという結果だけが一人歩きして、その事例の中に込められたノウハウやそこに至った背景が一切見られていないことがよくあります。

「他社と比較してどの数値が良いのか。またその理由は何か」
「どういうターゲット設定をしたのか。その背景は」
「選考フローはどうやったのか」
…etc

あらゆる角度から見て、「なぜ成功したのか」を納得いくまで突き詰めること。そこまでして初めて役に立つ情報・事例となるのです。

「他社事例」はあくまでも他社の事例。自社に適用する方法を考えることが重要

類似の採用ターゲットだったり、企業規模や業態が似ていたりすればするほど、成功事例をそのまま鵜呑みにしたくなりますが、全く同じ企業というのはこの世に存在しません。

それに成功事例の上辺だけを情報として知っていても、求人広告を作る上で参考にできるのは給与や待遇といったハード情報だけです。

上記で記載したようなノウハウ(成功要因)を理解した上で、それを自社に置き換えるとどういう形にできるか。

ここを考えてアウトプットを検討することができて初めて、「他社成功事例を活用した」と言えるでしょう。