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ドラマや漫画の「透明人間」が将来実現するとしたら

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透明人間。

SFや怪奇小説などで繰り返し用いられているテーマであり、かの有名アニメ「ドラえもん」ですら“石ころぼうし”というひみつ道具が存在するほどである。

その道具をつかった象徴的なシーンといえば、ヒロイン役のしずかちゃんがお風呂に入っているところを、石ころぼうしをかぶって透明になったのび太が覗いて喜ぶというもの。このシーンを見るたびに「あんなこといいな、できたらいいな」と憧れたものだ。

もし小学校時代に、学年イチの美女の入浴姿を遠慮なくバレずに覗ける機会があったのなら、人生は大きく狂っていたかもしれない。

そんな男なら誰しもが一度は熱望したであろう透明人間を、現代の科学なら実現できるのではないか。ふとそう思ってしまったことから、とある考えが浮かんだ。

それは、

IoT・ICTが、透明人間を実現するのではないか

ということだ。

「いったい何を言っているのか」と思われることだろうから、順を追って説明していく。

IoTの言葉通り、世の中のあらゆるモノがインターネットでつながっていき、そこから吸い上げられた情報はビッグデータとして解析され、様々な方面で活用されていく。

将来的には街中でただ歩いているだけでも、その人のあらゆる情報が監視カメラやセンサーから吸い上げられていくだろう。年齢や性別はもちろん、風貌やファッション、股間が右曲がりか左曲がりかといった細部まで情報収集されるかもしれない。それらの情報を解析すると、「速めのスピードで歩いている男性は、高い確率でAVを借りに行く」というような解析結果が出るかもしれない。さらには、借りに行く時よりも借りて家に帰る時の方が歩行速度がUPするということまでバレてしまうかもしれない。ワクワクは隠しきれずに、情報として吸い上げられることになる。性癖や好みの体位まで見透かされるのはまだまだ先かもしれないが。

話を本題に戻そう。

つまり、行き着くところまでいけば、世の中の全てのものが感知され、情報として吸い上げられることになるだろう。

もしそんな世界が実現した時に、「情報を吸い上げられない男」がいたとしたら‥‥

その存在こそが、透明人間なのかもしれない。そう考えたのだ。

街中で痴漢をしても捕まらない

例えば、あなたが街中の銭湯で、堂々と女湯を覗いたとしよう。

当然、物質としての体はあるので、女性たちはあなたのことを認識するはずだ。全員に気づかれて、番頭さんに交番まで引きずり出されるであろう。

「この人は女湯を覗きました。逮捕してください!」と番頭さんが申し出ると、「分かりました。確認します」と何やら警察官がPCを操作し始める。実はそのPCでは、担当エリア全ての監視カメラやセンサーからの情報をチェックすることができる。100%だ。よって、警察官はそこから得られる情報が全て正しいものとして認識する。

「おかしいですね。データ上ではこの男性は女湯に侵入すらしていないのですが‥‥」

当然だ。あなたは何らかの方法でIoTから感知されない体になっているのだから。

「でっち上げなのであれば、冤罪の可能性もありますね。そうなると、立場的にまずいのはあなたの方ですよ、番頭さん。」

今回のシミュレーションでは、堂々と女湯を覗いたにも関わらず、しまいには正しいことをした番頭さんが疑われるほどの展開になってしまうのであった。

唯一の弱点は、相手に見つかってしまうこと

上記シミュレーションでは、あくまで罪に問われないというだけであり、「透明になって誰にも気づかれずに“こっそりと”覗く」というワクワク感が失われてしまっている。これは正直いただけない。

ただし、最初からそこまでを望むのは欲張りだろう。飛行機だって、ライト兄弟が有人動力飛行を世界で初めて成功させたときには、キャビンアテンダントも存在しなかった。今や飛行機を語る上で欠かせない人物であるというのに。

透明人間の実現に向けて、人類は第1歩目を踏み出したにすぎない。しかし、IoT・ICTのおかげで、夢に一歩近づいたのは確かだ。さらなる科学進展を期待して、明日からも生きていきたい。