求人広告で効果改善・振返りをしたいときに使える【効果検証 8つの手順】
求人広告で効果が出ないときって、よくありますよね。
「どうしたらいいんだ」と悩んで、営業担当に相談しても「ん〜とりあえず見た目変えときましょうか」みたいなノンロジック提案をされてゲンナリした経験がある方も多いはず。
そこで、求人広告の営業マンはもちろん、企業の採用担当者の方にも活用いただける「効果検証手順」を基本的な8つ紹介します。
目次
- (1)検証したい求人広告のデータを集める
- (2)どこに課題があるのかを、類似求人データと比較
- (3)比較し差異が大きい部分を見つけ、課題仮説立て
- (4)見つけた課題が本当にそうかを確認する(根拠取り)
- (5)課題を本特定し、その改善方法を決定する
- (6)同じ改善案や類似打出しの原稿の効果を確認 ※可能なら
- (7)広告修正後、狙い通りの改善が見られたかを必ず確認
- (8)改善が見られなければ、他の課題仮説をどんどん試す
- まとめ
(1)検証したい求人広告のデータを集める
どこまでデータを取得できるかにもよりますが、下記ポイントは最低でも把握しておきたいところです。
・PV
・応募数
・応募率(CVR)
・PVした方の属性(年齢、職種経験、現住所、現年収等)
・応募した方の属性(年齢、職種経験、現住所、現年収、転職理由等)
(2)どこに課題があるのかを、類似求人データと比較
効果が良いか悪いかを判断するためには、比較対象が必要です。
そこで「企業規模」「採用ターゲット」「諸条件」が似ている求人広告データをサンプルとして最低5件ピックアップ。その平均値をとり、対象広告と比較していきます。
ここのデータの取り方を間違えると、このあとの工程すべてでズレが発生してしまいますので、異常値などは排除してできるだけ精緻なデータが出せるようにしましょう。
(3)比較し差異が大きい部分を見つけ、課題仮説立て
例えばシンプルなところでいえば、
・PVが平均より悪い⇒ファーストビューに課題あり
・PVは平均並みだが応募率が悪い⇒広告内容に課題 or PVターゲット相違
もっと突っ込んで比較すると、
・他社類似平均よりも、20代のPVが少ない
・他社類似平均よりも、職種経験者からのPVが少ない
など、いろんな観点で差異が見つかり、改善するべき課題がいくつも出てくるはずです。
(4)見つけた課題が本当にそうかを確認する(根拠取り)
いろんな方法がありますが、ぼくが良く使うのは「ユーザーインサイト」というサービス。
ヒートマップ解析 ユーザーインサイト|Webアクセス解析ツール
このサービスでは、「求人広告のどの箇所で離脱したか」「どの部分が重点的に読まれているか」などのデータを収集することができます。
例えば「応募率が悪く、募集要項で離脱する」という課題仮説があったとして、ユーザーインサイトを使用してみると、
「あ、給与のところでほとんどの人が離脱してる……」
みたいなことがわかったりします。
感覚ではなく、きちんとデータに沿って課題を設定することで、より改善すべき点がはっきりしてくるわけです。
(5)課題を本特定し、その改善方法を決定する
ここは課題によっても様々なので、力の見せ所とも言えますね。
ターゲットからのPVが少ないのであれば、ペルソナを再設定の上
TOP画像やキャッチコピーを変更するなど、過去の経験も駆使して課題を改善できる方法を模索しましょう。
課題を一定明確にできている分、ここで改善案が出ないようであれば、採用成功力が高い営業マン・採用担当とは言えません。
(6)同じ改善案や類似打出しの原稿の効果を確認 ※可能なら
なぜこれをやるかというと、「本当にこの改善方法で結果が出るのか」ということの根拠ができれば欲しいからです。
毎日多くの原稿が掲載されていますので、自分がやる改善案でも、過去に誰かが同じようなことを必ずやっています。それを参照しない手はありません。
ただ見つけることは内容によって難しいので、できればでOKです。人材会社に所属してなければ、他社データの引き出しも難しいでしょうから。担当の営業マンに宿題として依頼してもいいかもしれません。
(7)広告修正後、狙い通りの改善が見られたかを必ず確認
これをしないと自分の中にノウハウが溜まりません。必ずやりましょう。
狙い通りであれば他社にも転用できますし、狙い通りでなければ「この方法では改善できない」という発見にもなります。
エジソンみたいですね。
(8)改善が見られなければ、他の課題仮説をどんどん試す
大変ですけど、「何から手を付けてよいかわからない」とモタモタしているよりは楽です。
1つずつ可能性を試しましょう。
まとめ
未だに感覚で効果検証・改善をしている営業マン・採用担当者が多いです。
しかし求人広告は「クリエイティブ」というより「科学」的な要素の多いものです。
独創的なクリエイティブで転職者を惹きつけるだけではいけません。きちんとデータで論理的に物事を検証し、改善に結びつける科学的な作業が必要です。
文系的な感覚で効果改善をやっているのであれば、データを元にした効果検証を一度やってみてください。なんとなくの改善よりも自信を持てるだけでなく、確実に効果改善につながるはずです。