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人工知能に求人広告は書けるのか

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先日、こんな記事を目にしました。

気になったので、人工知能が書いたという小説を読んでみたんですが、「こんだけの能力があるなら、求人広告も書けちゃうんじゃね?」と思うほどの出来でした。

目次

言われなければ人工知能が書いたとはわからないレベル

参照:http://www.fun.ac.jp/~kimagure_ai/results/stories/617.pdf

以下上記サイトからの一部引用です。

その日は、雲が低く垂れ込めた、どんよりとした日だった。
部屋の中は、いつものように最適な温度と湿度。洋子さんは、だらしない格好でカウチに座り、くだらないゲームで時間を潰している。でも、私には話しかけてこない。
ヒマだ。ヒマでヒマでしょうがない。
この部屋に来た当初は、洋子さんは何かにつけ私に話しかけてきた。
「今日の晩御飯、何がいいと思う?」
「今シーズンのはやりの服は?」
「今度の女子会、何を着ていったらいい?」
私は、能力を目一杯使って、彼女の気に入りそうな答えをひねり出した。スタイルがいいとはいえない彼女への服装指南は、とてもチャレンジングな課題で、充実感があった。しかし、3か月もしないうちに、彼女は私に飽きた。今の私は、単なるホームコンピュータ。このところのロード・アベレージは、能力の100万分の1にも満たない。

どうやって書かれたのか

日経の記事によると、『登場人物の設定や話の筋、文章の「部品」に相当するものを人間が用意し、AIがそれをもとに小説を自動的に生成した。』とのこと。

0から人工知能が作り上げたわけではなかったものの、部品にあたる部分を用意してあげれば、これだけの形に仕上げる能力はすでにあるということらしいです。

「求人広告」っぽいものなら、すでに人工知能でも作成できる

これらの話を踏まえると、「いくつかキーとなる情報を用意すれば、人工知能でも求人広告を書ける」ということになりますね。

ただ、求人広告と小説で違う点は「採用成功を実現する」という結果を導き出せるかどうかにあります。

つまり、「人工知能は確かに求人広告を書けるが、採用成功に導けるようなものを書けるわけではない」と思うわけです。

求人広告は「文系」の仕事ではなく「理系」の仕事

「いきなり何言ってんの?」と思う人も多いかもですね。でもこれは最近ひしひしと感じます。明確に「理系」の仕事です。

一般的に求人広告制作といえば、ライターが文章を書いて、一部デザインが必要な部分をデザイナーが作って、依頼主が満足するものを作成する…というものです。

確かにこれだけであれば「文系」の仕事です。では、「理系」の仕事と言い切る所以はどこにあるか。それは、「分析→改善」を繰り返す必要のある制作であるからです。

求人広告はただ文章を羅列して、見た目のいい写真やデザインを配置すればいいわけではありません。あくまで狙ったターゲットがその広告を見て応募するというアクションを起こさせる必要があります。

これを意図的に起こすには、綿密な計画と多くの実体験に基づくノウハウが必要です。つまり、常に広告の効果を確認し、狙い通りの効果を出すための創意工夫が欠かせないのです。

現状は、人工知能的な求人広告を書くライター・デザイナーが多い

つまり、広告の効果に着目せず、なんとなく必要なキーワードを集めてそれをつなぎわせることで広告を成立させている制作者がほとんどであるということです。

「ここはなんでこの情報を載せたの?」という質問をしても、「なんとなく転職者に響きそうだから」と感覚で理由を話します。確かに求人広告が紙面だった時代は応募効果を測りようがなかったですが、ほとんどがWebに移った今、効果を鑑みずにライティングやデザインを行うことは超ナンセンスです。

まとめ

「ちゃんと効果を踏まえて、根拠のある求人広告を書きましょう」
「じゃないと人工知能に追い抜かれるよ」

ということが結局言いたかったわけです。根拠なく広告を作っている方は、危機感を持って能力を高める必要がありますね。