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相手に安心と信頼感を与える「取材」をするための7つのポイント

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求人広告を作成する際には、事前に「取材」を実施します。

その形式は人によっても異なるものの、なんとなくアサインされた現場社員を、なんの意図もなく取材していくというケースが大半です。
(本当はしっかりと事前打ち合わせの上、コンセプトメイクをして臨みたいのですが)

そういった背景もあり、現在の取材はヒアリングが中心で、あえて良くない言い方をすれば形式“美”を求められているとも言えるでしょう。

本来、核の部分を聞くことができれば上手に話す必要などはありませんが、もはや制作担当もサービスマンとしての見方もされる現在では、ある程度スマートに会話をしなければなりません。

その7つのポイントを今日はお伝えします。

目次

1.営業より前に出て、取材をリードする

これはもちろん、ヒアリングのことです。提案に口をはさめというわけではありませんのでご注意を。

営業同行のある取材の場合、まず口火を切るのは営業ではありますが、ヒアリングを行うタイミングは自ら切り出しましょう。

まずは人事担当が出てきて、その後に取材対象者が出てくるというケースも多いですが、ここで大切なのは、

・ヒアリングの目的は何なのか
・どれくらいの時間なのか
・どのような段取りで行うのか

を明確にします。

何のために呼ばれているのかわからない、意図のない取材でも同様です。上記の項目と同時に募集背景を明らかにしていき、ターゲット像のすりあわせを行っていきます。

これは営業が提案時に同様のことを事前に行っているはずですが、繰り返しの作業になるからこそ、「すでに聞いているが確認」という形式を取ることを意識しましょう。

2.取材対象者にも取材する背景を説明する

企業の採用担当者から、取材の目的を聞いていればいいですが、うまく話が伝わっていないことも多々あります。

目的もわからないまま話を聞かれるほど不安なことはありません。必ず取材の目的と背景を説明しましょう。そうしてあげることで話す内容に軸ができます。

また取材対象者については、20~30分の時間を目安にヒアリングを行います。

15分では短すぎて、話す側が「せっかく来たのに」という不満が残るので注意してください。

ただし、業務時間内であるため、相手の状況(忙しい)次第では10分でも15分でも構いません。そこは柔軟に判断してください。

またそういったケースでは、撮影を優先しつつ「取材された感」を満たしてあげましょう。

これは決して取材対象者を軽く見ているわけではありませんが、短い時間で原稿作成に絶対に必要になるのは、

・写真
・個人データ(個人情報ではありません、経歴や事実)
・思いなどの内面

の順番になります。

思いなどの内面は、時間とともに変化するもの。そこを集めるのに一生懸命になるより、その人しか持っていないものを集めることに集中してください。

3.求職者が知りたい「具体的な現場情報」を時間の限り聞く

時間が許す限り、現場の情報を聞き出すのは当然です。

人事担当から待遇等は確認できるでしょうから、現場取材では作業環境やノルマ、手当の金額など、事実・数字などを集めるようにしてください。

残念ながら求職者は、「どんな思いで仕事をしているか」より「具体性」がほしいのです。

4.相手へ見え方を意識する

ここで難しいのは、求人票をつくりに来ているわけではないので、無機質に項目ごとに質問していくと、あくまで取材という“テイ”が崩れてしまいます。

相手は「取材をされている」のです。

専門職であれば、作業環境、言語など、そこから派生してその言語であればどのようなことができるか、類似の製品についても少しだけ横展開して話をしましょう。

気を付けなければならないのは、知っているからと言って、その採用に関係の薄い他社情報をむやみに披露しないことです。

共通性があれば、ターゲットの訴求ポイントも見出すことができるかもしれません。しかし同じ業界というだけで、規模も条件もまったく違い、差別化を図ろうとしている企業に比べようのない事例を出したところでなんの意味もありません。

先方に否定されて、それでも正当化するために、全然関係ない方向に話が進むことになってしまえば目も当てられませんから。

5.募集要項について

特に手当や資格取得などについては、「ある」ですまさずに、その人がどれぐらいもらっているか、収入に占める割合なども、募集要項にかけるネタとして聞いてください。

募集要項について、よく別紙でいただくことがありますが、それは言い換えれば差別化の宝庫なので、「有」で済んでいるものなど、深堀りしましょう。

(例)長期休暇は何日?手当はいくら?送迎ありってどんな仕組み?

6.取材終盤のまとめ方

簡単ではありませんが、最後は聞いた話を総合して「まとめ」をしましょう。

事前の募集背景から導き出したターゲットに、どのように訴求して、
どのように広告設計するかまで具体的に原稿決裁者に伝えてください。

ここをはっきりしておくことで、その後の初稿メールでも、取材時にコンセンサスを取っていたことをアピールでき(決して相手に言質を取ったことを強調するわけではありません)、言っていたものが上がってきたと安心感を与えることができるのです。

7.取材対象者にも何かしらのメリットを

取材は求人広告を作成するための情報収集の機会ではありますが、けしてそれだけで終わらせてはいけません。

なぜなら、取材対象者である現場社員は、貴重な業務時間を割いて協力してくれているからです。

取材が終わったあとに、

「自分の仕事について改めて考える機会になった」
「この質問によってより考えを深めることができた」

など、相手にいい影響を与えることができるかどうかが、プロとアマチュアの違いと言っても過言ではないでしょう。

最後に

以上が一部ではありますが、顧客・営業に付加価値を提供できる制作のヒアリングです。

取材は先方に「この人なら大丈夫!」と思わせるための重要な工程とも言えます。

本質は別として、信頼獲得のための作業だと考えてみてください。