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人材業界が好調な今だからこそ、求人広告制作者として考えておきたいこと

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リーマンショック以降、人材各社は盛り返しを見せ、ここ数年は売上高や営業利益で過去最高を更新する会社が多くなってきました。

当然仕事量は多くなり、ぼくが担当する求人広告制作も日々大量の制作依頼が舞い込んできています。

ありがたいことなのですが、忙しいことを理由に気づけばそれをさばく毎日……

石橋を叩いて渡る性格から、「もしまた景気が悪くなったとき、今のままのやり方で本当に選ばれる制作者でいられるのか」と疑問に思ったわけです。

そこで、改めて「選ばれる求人広告制作者」であり続けるために、より良くできる部分はないか考えてみました。

目次

取材を見直そう

なぜ、取材をするのか

・ユーザーの求める情報を収集し、訴求力のある求人広告を作成するため
・企業の課題を明確にし、それを解決する人材とのベストマッチングを実現するため

今の取材は…

・取材という言葉がひとり歩きし、対談のようなやりとりが重視されている
・ユーザーの視点に沿った情報が集められていない
・課題に踏み込めていない
・企業の要望だけで、ターゲットを練り上げていく肯定がない

改善するには…

・ユーザーニーズの明確化(仕事内容詳細・人員)
・取材内容の検証
・取材のマニュアル化・ターゲットセグメントのツール化
・新しい取材方法の確立(取材前取材→考察→取材など)

取材という言葉の使用をやめてみてもいいかもしれません。どちらかといえば分析や要件定義といったほうがしっくりくるでしょう。

今後は、ただ無意味に現場インタビューをセッティングするのではなく、課題解決につながる情報をどうすれば純度高く収集できるかを突き詰めて考える必要があります。

写真撮影を見直そう

なぜ、写真撮影をするのか

・社内や商品などユーザーの求める視覚的情報を掲載するため
・企業の持つ雰囲気を魅力的に伝え、クリック数向上につなげるため

今の写真撮影は…

・業界、仕事、ターゲットなどで検証、情報共有、ノウハウ化がない
・効果を出すという意識はあっても、数値を稼ぐという意識がない

改善するには…

・効果、数値に基づき撮影方法を体系化する
・女性社員の取り方など、それぞれの内容を数値化する

新しい「良い写真」の基準を確立する必要がありますね。

ただ良い笑顔で映っているとか、キレイなオフィスが撮影できたとかそういうレベルではなく、「その写真を用いることでどんな効果が期待できるのか」を数値で考えられるようにならなければ、いつまでもなんとなくキレイな求人広告を書いて終わりでしょう。

制作力を見直そう

良い制作とは…

・企画した内容が全面的に出るようなユニークな原稿を作成する
・キャッチコピー、ボディーコピーにこだわり優れた読み物を生み出す
・デザインにこだわり、美しいビジュアルをつくりあげる

上記は間違いではないが、時代にマッチした姿ではありません。

現在は、検索性・閲覧性に優れた情報が求められています。

つまり原稿づくりという観点ではなく、SEMの観点で情報を構築することが正しい資質であるといえます。

やるべきこと

・原稿という呼び名から情報へ
・ユーザーの利用実態を知る(年齢×職種=スマフォ利用など)
・職種ごとのスカウトの適正な配信時間を知る
・上記に見合った情報を作成(余分なデザイン等の簡素化)
・情報を数値化
・情報内のカテゴリーを数値化(キーワードやデータ)
・基準値を設け、合格ラインの情報に仕上げる
・ABの2パターンの情報を作成し、さらにノウハウ化を促進する
・業種、企業規模、職種×ターゲット(ペルソナ)でマトリクス化

これらはパラダイムシフトではない

上記で書いてきたものは革命でも変化でもありません。時代にあるべき姿であり、あえてぼくたち制作者が無視してきた部分であるとも言えるでしょう。

「人材業界が好調な今だからこそ」と、危機感を覚えてこういった領域にチャレンジする求人広告制作者だけが、次の世界を見ることができそうです。