【入門編】中途採用を成功させるために最低限知っておくべき「3つの情報」
いざ採用を支援しようと意気込んでも、なにから手をつければよいかと悩むものです。
「とりあえず情報収集しなくちゃ!」と、関係がありそうなネット情報をかたっぱしから見て、気づいたら何時間も時間が過ぎていた…なんてこともあるのではないでしょうか。
そんな無駄な時間を過ごさないためにも、最低限知っておくべき「3つの情報」を今回ご紹介します。
1.企業情報
まずは募集元である企業について把握しましょう。
……というと、企業Webサイトだけを見て満足する方が非常に多いのですが、実はそれだけでは不十分。深くその企業を理解するためには、以下3つの観点で情報収集をする必要があります。
①市場・顧客(customer)
②競合(competitor)
③自社(company)
それぞれの英語頭文字をとって「採用3C」とか呼ばれたりするものです。企業Webサイトはあくまで「自社目線」であり、視点が単一的です。マーケット・顧客・競合企業という違う観点から情報収集をしてはじめて、その会社を理解したといえるでしょう。
2.採用競合情報
いわゆる「採用ライバル」の動きを知ることは、採用成功において欠かせません。具体的には、採用したい職種と同じ職種を募集している会社がどれくらいあって、どんな条件で募集しているのかを把握していきます。
一番簡単なやり方は、リクナビネクストやDODAといった大手転職サイトで職種を絞って求人を見る方法です。ざっと求人を眺めるだけでも、いろんな傾向が見えてきます。
例えば「不動産系の営業職は“1000万円稼げます”的な訴求が多いな」とか、「大手企業でも大きな広告サイズで募集しているな」といったことが見えてきます。採用のライバルとなるであろう企業の戦略を知ることで、自社の採用戦略を練ることができます。
3.採用ターゲット情報
例えば求人広告は不特定多数の人が見ると思われがちですが、実はその反対です。転職者は現職中の方が9割以上であり、忙しい仕事の合間をぬって転職サイトを見ています。自分にマッチしない求人は見ないものです。
だからこそ「これはあなたのための求人なんだよ」と言わんばかりの内容にすることがなにより重要。
そのために行うのが採用ターゲットの絞り込みです。どんな人を採用できれば自社の目標を達成できるのかを考え、「どこにいるどんな人」というレベルまで落とし込むことが欠かせません。
採用ターゲットを絞り込むことができれば、1・2で見てきたポイントと照らし合わせることで、「どんなポイントで自社の魅力を訴求するべきか」ということが見えてくるはず。ただの会社自慢ではなく、ターゲットの人だけが魅力的に感じるような情報を露出していくことができるでしょう。
まとめ
日本では中途採用の歴史が浅いためか、あまり採用成功に向けた具体的な手法が語られることは多くありません。
しかし、採用は“科学”です。
必要な情報をいかに早く集めて、そこから仮設・実践・検証を繰り返すことができるか。これこそが地道ながら採用力を高めることにつながるのです。
残念ながら、ここをうまく理解できていない採用担当者や人材営業の方がとても多く、まだまだ感覚に頼った採用活動をしています。だからこそ、論理的に考えて採用を科学していくことができれば、採用マーケットの中で頭1つ抜け出すことは難しいことではないのです。